女王蜂
こんばんは。このブログでは、トップ記事にスポンサー広告が入っていたのですが、それを消せることを知りました。保存容量が少なくなるみたいですが問題ないでしょう。ちょっとスッキリしました。
今回は横溝正史の推理小説「金田一耕助」シリーズから、「女王蜂」の紹介です。「八つ墓村」や「犬神家の一族」ほど有名ではありませんが、かなり人気のある作品のようです。この小説を取り上げた理由は「続きを読む」へ。犯人については記述していませんが、内容については触れているのでご注意ください。
今回は横溝正史の推理小説「金田一耕助」シリーズから、「女王蜂」の紹介です。「八つ墓村」や「犬神家の一族」ほど有名ではありませんが、かなり人気のある作品のようです。この小説を取り上げた理由は「続きを読む」へ。犯人については記述していませんが、内容については触れているのでご注意ください。
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伊豆の地主である大道寺家を舞台に起こる連続殺人事件、これを金田一耕助が解決するという物語です。事件は、大道寺の一人娘、智子を中心に起こります。18歳で絶世の美女の智子嬢、彼女の婚約者候補をはじめとして次々と殺人が起きていくのですが・・・ まあ、犯人とかは、このblog的にはどうでもよいことですね。
さて登場人物に、九十九龍馬という祈祷師(?)がいます。この男は妖しげな能力、催眠術のようなものを使う怪人物で好色家です。ストーリーのクライマックス近くで明らかになるのですが、彼の道場の地下には、極彩色の秘戯図に彩られた、それ専用の密房があり、上流社会の婦人など、様々な女性を毒牙にかけているようです。原作では、次のような記述があります。
当然、”絶世の美女”大道寺智子も狙われているわけです。龍馬の妖しげな眼力によって、抵抗する智子が従順に・・・・ というワンシーンが原作にあります。もちろん、間一髪でヒロインの純潔は守られるのですけど。
この作品は、Wikipediaによると、映画とテレビで計7回映像化されているようです。映像化するにあたって脚色されることが多いので、この智子の催眠(?)シーンが必ず再現されているわけではないと思いますが、Kiryuが見た中では、2006年に放映されたドラマには、そのシーンがあったので、ご紹介します。
大道寺家の過去の出来事を聞くために、九十九の祈祷所を訪ねた智子。座敷で食事のもてなしを受け、無表情な小姓が酒をついでくれます。話を聞こうとする智子に対し、九十九は「わしの頼みを聞くことを約束してくれ、そうしないと話さない」と、条件を出します。智子は躊躇するものの、「いいわ、どんな頼みも聞くわ」と請け合ってしまいます。
九十九の指示で部屋を出る小姓。彼は襖を閉めると板戸も重ね、外から鍵をかけてしまいます。その後、過去のいきさつを話す九十九。その衝撃的な内容に涙する智子。すると泣き崩れる智子に九十九が迫ります。突然の出来事に驚いて後ずさりする智子、「なにをなさるの!?」、「あんたさっき約束したじゃないか。儂の思うとおりになるって。」
智子は、なんとか部屋から逃げようとしますが、外から鍵がかかっているので出ることができません。ついに九十九に両肩を押さえられてしまいます。迫ってくる不気味な顔。するとその表情が変化、カッと見開いた九十九の怪しい眼力に、智子は視線をそらすことができません。しだいにうつろになっていく智子の表情。「智子さんや」という甘い囁きに、「・・・はい・・・」と従順に答えてしまうのです。(この後、場面は変わって、九十九は死体で発見されます。)
ほんのちょっとしたシーンなのですが、何気なく見ていたドラマに、このようなシーンがあるとすごく得した気分になります。他の映像作品で、どのようにこのシーンが扱われているかも気になるところですが、昔のドラマは見るチャンスがなかなかないですね。石坂浩二が主演の映画では、単に暴力的に迫るだけだった気がします。
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伊豆の地主である大道寺家を舞台に起こる連続殺人事件、これを金田一耕助が解決するという物語です。事件は、大道寺の一人娘、智子を中心に起こります。18歳で絶世の美女の智子嬢、彼女の婚約者候補をはじめとして次々と殺人が起きていくのですが・・・ まあ、犯人とかは、このblog的にはどうでもよいことですね。
さて登場人物に、九十九龍馬という祈祷師(?)がいます。この男は妖しげな能力、催眠術のようなものを使う怪人物で好色家です。ストーリーのクライマックス近くで明らかになるのですが、彼の道場の地下には、極彩色の秘戯図に彩られた、それ専用の密房があり、上流社会の婦人など、様々な女性を毒牙にかけているようです。原作では、次のような記述があります。
「・・・甘い酒の饗応をうけるのだが、すると間もなく、陶然たる恍惚境に入って、あとしばらくは、前後不覚になってしまうのだということである。そして、あの秘密の部屋で歓楽をつくしたのち、ふたたび甘い酒の饗応をうけ、夢幻境にさまようているうちに、もとの小座敷にかえっているのだというのだ。だから、彼女たちのなかには、ああいう妖しい部屋が実在するのか、それともあれは、あの甘い酒がかもし出すひとつの蜃気楼ではないかと、疑っていたものさえあったくらいである。」
当然、”絶世の美女”大道寺智子も狙われているわけです。龍馬の妖しげな眼力によって、抵抗する智子が従順に・・・・ というワンシーンが原作にあります。もちろん、間一髪でヒロインの純潔は守られるのですけど。
この作品は、Wikipediaによると、映画とテレビで計7回映像化されているようです。映像化するにあたって脚色されることが多いので、この智子の催眠(?)シーンが必ず再現されているわけではないと思いますが、Kiryuが見た中では、2006年に放映されたドラマには、そのシーンがあったので、ご紹介します。
大道寺家の過去の出来事を聞くために、九十九の祈祷所を訪ねた智子。座敷で食事のもてなしを受け、無表情な小姓が酒をついでくれます。話を聞こうとする智子に対し、九十九は「わしの頼みを聞くことを約束してくれ、そうしないと話さない」と、条件を出します。智子は躊躇するものの、「いいわ、どんな頼みも聞くわ」と請け合ってしまいます。
九十九の指示で部屋を出る小姓。彼は襖を閉めると板戸も重ね、外から鍵をかけてしまいます。その後、過去のいきさつを話す九十九。その衝撃的な内容に涙する智子。すると泣き崩れる智子に九十九が迫ります。突然の出来事に驚いて後ずさりする智子、「なにをなさるの!?」、「あんたさっき約束したじゃないか。儂の思うとおりになるって。」
智子は、なんとか部屋から逃げようとしますが、外から鍵がかかっているので出ることができません。ついに九十九に両肩を押さえられてしまいます。迫ってくる不気味な顔。するとその表情が変化、カッと見開いた九十九の怪しい眼力に、智子は視線をそらすことができません。しだいにうつろになっていく智子の表情。「智子さんや」という甘い囁きに、「・・・はい・・・」と従順に答えてしまうのです。(この後、場面は変わって、九十九は死体で発見されます。)
ほんのちょっとしたシーンなのですが、何気なく見ていたドラマに、このようなシーンがあるとすごく得した気分になります。他の映像作品で、どのようにこのシーンが扱われているかも気になるところですが、昔のドラマは見るチャンスがなかなかないですね。石坂浩二が主演の映画では、単に暴力的に迫るだけだった気がします。
comment
成るほど。こうした思わぬ拾い物もお楽しみの一つですね。
嫌悪や怯えに捉われていた女性が一変して夢の世界に魅せられてしまう。その気持ち良さそうに相手の言葉を聴いている様が何とも妖しく美しいではありませんか。またグッと握り締めていた拳が解けるところも演出が効いていると思いました。栗山さんのクールなイメージと相まって暗示がもたらす術前と後のギャップがじっくり味わえますね。
嫌悪や怯えに捉われていた女性が一変して夢の世界に魅せられてしまう。その気持ち良さそうに相手の言葉を聴いている様が何とも妖しく美しいではありませんか。またグッと握り締めていた拳が解けるところも演出が効いていると思いました。栗山さんのクールなイメージと相まって暗示がもたらす術前と後のギャップがじっくり味わえますね。
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美羅さん
コメントありがとうございます。何気なく見ていた作品に催眠シーンがあるのは、嬉しい不意打ちというやつですよね。特に、本作のような美しい女優の場合、掘り出し物感はひとしおです。
コメントありがとうございます。何気なく見ていた作品に催眠シーンがあるのは、嬉しい不意打ちというやつですよね。特に、本作のような美しい女優の場合、掘り出し物感はひとしおです。