「変幻! バッドエンドハッピー!」
こんばんは。前回に書いたスマイルプリキュアの第46話『最悪の結末!?バッドエンドプリキュア!!』、忘れずに録画して見てみました。不幸を喜ぶ利己的なバッドプリキュアたち。まあ予想していた通りですが、最後は本物プリキュアに倒されてしまいました。子供たちには希望を感じさせないとね。でもバッドエンドハッピーやバッドエンドピースの邪な笑顔を見ることができたので良しとしましょう。
素晴らしい笑みを浮かべるバッドエンドピース。
でも、もっと邪悪な企みがあったら・・・
素晴らしい笑みを浮かべるバッドエンドピース。
でも、もっと邪悪な企みがあったら・・・
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この話のラストで「絶望の巨人」という怪物が登場しました。
次回を都合のいいように妄想したショートストーリーです。
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「絶望の巨人?!」
プリキュアたちの前に現れた黒い怪物。それはメルヘンランドをバッドエンドに染めた絶望の巨人だ。邪悪に歪んだ口元、爛々と紅く輝く不気味な目。その存在に一瞬ひるむプリキュアの5人だが、すぐに気持ちを切り替える。
「みんな、行くよ!」
キュアハッピーを先頭に、巨人に立ち向かうプリキュアの5人。だが、その体から黒い滴が噴出した。巨人を構成しているのはバッドエンドの絵の具そのものであり、それがプリキュアたちに向けて放たれたのだ。巨人に近づいていたハッピーは避けるまもなく、滴の攻撃を体に受ける。
「きゃあーっ!」
ハッピーのピンクのコスチュームが黒く汚される。その黒いシミはまるで重りのようであり、ずしりと体の自由を奪う。ハッピーは悲鳴をあげながら、引き寄せられるように巨人の上に落ち、そしてズブズブと巨人の中に沈んでいく。
「ハッピー!!」
仲間たちの悲鳴もむなしく、キュアハッピーの姿は黒い肉塊の中に消えていった。
「・・さあ、目を覚ませ・・」
低く不気味な声が聞こえる。キュアハッピーは意識を取り戻した。
「・・・うぅ・・ここは?」
周りは暗い闇だ。体を動かせそうとするが全く動かない。周りは柔らかい素材だが、どうやら粘着質のようなもので四肢が固定されているらしい。ハッピーはようやく状況を思い出した。
(ここは、絶望の巨人の中?)
胸のジュエルを輝かせる。灯りの代わりだ。そこははたして黒い肉塊に囲まれた空間だった。不気味に蠕動し妖しげな粘液で覆われている。
「ようこそ我が中へ、キュアハッピー」
再び低い声が聞こえる。キュアハッピーは恐れながらも勇気を振り絞って健気に声を出す。
「あなたは誰? ここは?」
「我は絶望の巨人。そして、その実体はピエーロという」
「!! ・・ピエーロ・・・」
衝撃を受けるキュアハッピー。だが次の瞬間に逃げる算段を考える。なんとかここから脱出してみんなと合流しないと。しかし手足は動かせない。そして巨人の言葉が響く。
「お前を、ここに導いたのは他でもない。ジョーカーが消滅した今、このピエーロの手足をなって働く忠実な部下が必要なのだ」
「? なにを言っているの?」
「ジョーカーが作り出したバッドエンドプリキュアは偽物だ。、自分一人の幸せのために戦うなどプリキュアではない。本物のプリキュアは仲間を思い、共通の目的のために戦うものだ。このピエーロのためにな!」
「!!」
「お前を、本物のバッドエンドハッピーに変えてやろう」
「ば、馬鹿なことを言わないで!!なにを勝手なことを!」
「ふふふ、お前の周りはすべてバッドエナジーだ。お前に逃げる術は無い」
その言葉が合図のように、周りの壁面が激しくざわめきだした。黒い滴が触手のように飛び出し、ハッピーの体に絡んでいく。黒触手に染められていく無垢な体。そして遂に2本の触手が両耳に進入した。
「い、いやーーーっ!!!」
「ふふふ、嫌がるのも最初だけだ。その触手はバッドエナジーで出来ている。ほら、だんだんと気持ちよくなっているだろう。頭の中がすぐにバッドエンドに塗りつぶされていくのだ。ははははっ!」
「お願い、やめてーーーっ!!!」
体をよじらせ、なんとか抵抗しようとするハッピー。だが、それは虚しい足掻きに過ぎなかった。バッドエナジーは脳細胞に取り付き脳組織をバッドエンドに染めていく。新たに生まれ変わった脳器官は体の隅々にまでバッドエナジーを送り込み、加速度的に体がバッドエナジーに都合のよいように変えられていくのだ。
(助けて、みんな・・・)
心の中で仲間を思うハッピー。だが体中を蹂躙するバッドエナジーのために、その様子に変化が起こり始めた。
(・・・みんな、いつも一緒だよ。一緒に戦おう・・・・ピエーロ様のために)
黒い闇のエナジーはキュアハッピーのすべてを浸食してしまったのだ・・・
絶望の巨人に対し、仲間のプリキュアたちが攻撃をしかける。
「ハッピーを返せっ!」
「出しなさい!」
しかし、圧倒的存在の巨人の前に攻撃は通用しない。プリキュアたちの疲労が激しくなったころ、突如、巨人の口が大きく開く。毒々しい赤色の口腔。それをバックに人影があった。可憐なプリキュアのシルエットだ。
「ハッピー!」
「無事なのね!」
だが、次の瞬間プリキュアたちは気づいた。それは影だから黒いのではない。プリキュアの姿そのものが黒いということに。
「あなたは、バッドエンドハッピー・・・まだ倒されていなかったのね・・・」
キュアビューティの声に対し、黒いプリキュアが笑う。
「いやだ、ビューティ。あんな偽物と一緒にしないで。」
「えっ?」
黒いプリキュアは、巨人の口からジャンプして4人のプリキュアの前にはっきりと姿を表した。その姿はタイツ状のコスチュームに包まれたバッドエンドハッピーではない。キュアハッピー本来のコスチュームが黒く塗りつぶされているのだ。
「わたしはバッドエナジーの化身、バッドエンドハッピー。本物よ。」
唇を歪ませ、憎々しげに名乗るバッドエンドハッピー。ありあまるバッドエナジーが滴となって、袖口から滴り落ちている。
「ピエーロ様の力で生まれ変わったの。ピエーロ様は素晴らしいわ」
胸に手をあて、陶酔した表情でピエーロへの忠誠を誓う。
「・・・嘘でしょ」
「冗談が過ぎるで・・・」
あまりの衝撃に声を失う、4人のプリキュア。だが、その隙を逃さず、バッドエンドハッピーが邪な笑みを浮かべる。
「プリキュア・バッドエナジーシャワー!!」
ハッピーの手がハートを描いたかと思うと、黒い滴が飛び出してきた。バッドエナジーで構成される衝撃波だ。
「さあ、みんなにもたっぷりとバッドエナジーを注ぎ込んで上げるよ! ピエーロ様のために一緒に戦おう!」
プリキュア全員がバッドエンドプリキュアに転生するのに、それほど時間はかからなかった・・・・
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この話のラストで「絶望の巨人」という怪物が登場しました。
次回を都合のいいように妄想したショートストーリーです。
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「絶望の巨人?!」
プリキュアたちの前に現れた黒い怪物。それはメルヘンランドをバッドエンドに染めた絶望の巨人だ。邪悪に歪んだ口元、爛々と紅く輝く不気味な目。その存在に一瞬ひるむプリキュアの5人だが、すぐに気持ちを切り替える。
「みんな、行くよ!」
キュアハッピーを先頭に、巨人に立ち向かうプリキュアの5人。だが、その体から黒い滴が噴出した。巨人を構成しているのはバッドエンドの絵の具そのものであり、それがプリキュアたちに向けて放たれたのだ。巨人に近づいていたハッピーは避けるまもなく、滴の攻撃を体に受ける。
「きゃあーっ!」
ハッピーのピンクのコスチュームが黒く汚される。その黒いシミはまるで重りのようであり、ずしりと体の自由を奪う。ハッピーは悲鳴をあげながら、引き寄せられるように巨人の上に落ち、そしてズブズブと巨人の中に沈んでいく。
「ハッピー!!」
仲間たちの悲鳴もむなしく、キュアハッピーの姿は黒い肉塊の中に消えていった。
「・・さあ、目を覚ませ・・」
低く不気味な声が聞こえる。キュアハッピーは意識を取り戻した。
「・・・うぅ・・ここは?」
周りは暗い闇だ。体を動かせそうとするが全く動かない。周りは柔らかい素材だが、どうやら粘着質のようなもので四肢が固定されているらしい。ハッピーはようやく状況を思い出した。
(ここは、絶望の巨人の中?)
胸のジュエルを輝かせる。灯りの代わりだ。そこははたして黒い肉塊に囲まれた空間だった。不気味に蠕動し妖しげな粘液で覆われている。
「ようこそ我が中へ、キュアハッピー」
再び低い声が聞こえる。キュアハッピーは恐れながらも勇気を振り絞って健気に声を出す。
「あなたは誰? ここは?」
「我は絶望の巨人。そして、その実体はピエーロという」
「!! ・・ピエーロ・・・」
衝撃を受けるキュアハッピー。だが次の瞬間に逃げる算段を考える。なんとかここから脱出してみんなと合流しないと。しかし手足は動かせない。そして巨人の言葉が響く。
「お前を、ここに導いたのは他でもない。ジョーカーが消滅した今、このピエーロの手足をなって働く忠実な部下が必要なのだ」
「? なにを言っているの?」
「ジョーカーが作り出したバッドエンドプリキュアは偽物だ。、自分一人の幸せのために戦うなどプリキュアではない。本物のプリキュアは仲間を思い、共通の目的のために戦うものだ。このピエーロのためにな!」
「!!」
「お前を、本物のバッドエンドハッピーに変えてやろう」
「ば、馬鹿なことを言わないで!!なにを勝手なことを!」
「ふふふ、お前の周りはすべてバッドエナジーだ。お前に逃げる術は無い」
その言葉が合図のように、周りの壁面が激しくざわめきだした。黒い滴が触手のように飛び出し、ハッピーの体に絡んでいく。黒触手に染められていく無垢な体。そして遂に2本の触手が両耳に進入した。
「い、いやーーーっ!!!」
「ふふふ、嫌がるのも最初だけだ。その触手はバッドエナジーで出来ている。ほら、だんだんと気持ちよくなっているだろう。頭の中がすぐにバッドエンドに塗りつぶされていくのだ。ははははっ!」
「お願い、やめてーーーっ!!!」
体をよじらせ、なんとか抵抗しようとするハッピー。だが、それは虚しい足掻きに過ぎなかった。バッドエナジーは脳細胞に取り付き脳組織をバッドエンドに染めていく。新たに生まれ変わった脳器官は体の隅々にまでバッドエナジーを送り込み、加速度的に体がバッドエナジーに都合のよいように変えられていくのだ。
(助けて、みんな・・・)
心の中で仲間を思うハッピー。だが体中を蹂躙するバッドエナジーのために、その様子に変化が起こり始めた。
(・・・みんな、いつも一緒だよ。一緒に戦おう・・・・ピエーロ様のために)
黒い闇のエナジーはキュアハッピーのすべてを浸食してしまったのだ・・・
絶望の巨人に対し、仲間のプリキュアたちが攻撃をしかける。
「ハッピーを返せっ!」
「出しなさい!」
しかし、圧倒的存在の巨人の前に攻撃は通用しない。プリキュアたちの疲労が激しくなったころ、突如、巨人の口が大きく開く。毒々しい赤色の口腔。それをバックに人影があった。可憐なプリキュアのシルエットだ。
「ハッピー!」
「無事なのね!」
だが、次の瞬間プリキュアたちは気づいた。それは影だから黒いのではない。プリキュアの姿そのものが黒いということに。
「あなたは、バッドエンドハッピー・・・まだ倒されていなかったのね・・・」
キュアビューティの声に対し、黒いプリキュアが笑う。
「いやだ、ビューティ。あんな偽物と一緒にしないで。」
「えっ?」
黒いプリキュアは、巨人の口からジャンプして4人のプリキュアの前にはっきりと姿を表した。その姿はタイツ状のコスチュームに包まれたバッドエンドハッピーではない。キュアハッピー本来のコスチュームが黒く塗りつぶされているのだ。
「わたしはバッドエナジーの化身、バッドエンドハッピー。本物よ。」
唇を歪ませ、憎々しげに名乗るバッドエンドハッピー。ありあまるバッドエナジーが滴となって、袖口から滴り落ちている。
「ピエーロ様の力で生まれ変わったの。ピエーロ様は素晴らしいわ」
胸に手をあて、陶酔した表情でピエーロへの忠誠を誓う。
「・・・嘘でしょ」
「冗談が過ぎるで・・・」
あまりの衝撃に声を失う、4人のプリキュア。だが、その隙を逃さず、バッドエンドハッピーが邪な笑みを浮かべる。
「プリキュア・バッドエナジーシャワー!!」
ハッピーの手がハートを描いたかと思うと、黒い滴が飛び出してきた。バッドエナジーで構成される衝撃波だ。
「さあ、みんなにもたっぷりとバッドエナジーを注ぎ込んで上げるよ! ピエーロ様のために一緒に戦おう!」
プリキュア全員がバッドエンドプリキュアに転生するのに、それほど時間はかからなかった・・・・
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